カルト的人気を誇る『大相撲刑事』、現時点で電子書籍化されず
ん?なんだこの表紙は?だケーン。
特徴を表すと、
1.主人公は本職の相撲取り。刑事もしている
2.スクリーントーンを使用しない荒々しい絵柄
3.「英検8段」、「人生山あり谷ありモハメッドアリ」に代表される言語芸
こんなところかな。順番に解説していこう。ちなみに前書きはこうなっている。
この本は、これから犯罪を犯したいという人とヤクザになりたい人を止めるために作られた本です。これから力士になりたいという人にも、ちょっと役に立つことが、描かれてあるんじゃないかと思ってます。(役に立たなかったらごめんなさい)まー、犯罪をしたい人、ヤクザになりたい人はこの本を読んで、もう一度考え直して下さい。(単行本作者前書き)
個性的な登場人物
新米刑事の今井は恐喝殺人犯を捕まえ、上機嫌になっていた。
憧れの星野課長に褒めてもらうおうと刑事課に戻る。
しかし、その日は課長の元部下のFBI刑事が日本にやってくると、気もそぞろになっている、という所から始まる。
一方そのころ、主人公の大関は土俵を飛行機に持ち込んで、土俵の上に座っていた。
そこへ、ハイジャック犯が現れ、フライトアテンダントを人質に取る。
主人公大関が登場
そのうえ、土俵に向かって発砲をするんだ。
その行為に激高した大関が立ち上がると、飛行機の天井がメコメコと盛り上がっていく。
しかし、大関はここでも
「きさま~無気力相撲はあれほどイカンと相撲協会は言ってるのにお前はそれをするか~」
と激怒。
意外にも教育的な漫画だケーン。
基本ギャグ「明日までにレポート100枚書いてこい」
そんなこんなで、「足がつったので不戦敗です」という犯人の言葉を受け入れるが、「明日までにレポート100枚書いてこい。タイトルは『木工用ボンドと登校きょひについてだ!」
と犯人に告げる。
それに対して大関は一言。
「ならん」
きっとこのまま犯人を手土産に、課長のもとに駆け付けるんだケーン♪
飛行機が国技館上空に近づくと、飛行機を止めろと命令
飛行機が国技館上空に近づくと、大関は
「飛行機を今すぐ止めろ!国技館の上をけつ向けて通れるか!」
と要求する。
それを聞きハイジャック犯は
「あんたそれじゃハイジャック犯じゃねーか」
「レポート書かねーぞ」
と反論する。
そして、落下先は課長のいる警察署で、大関と課長は再会を果たす、という流れだね。
でも、勢いと、絵の汚さからくる迫力が凄いケーンな。
いまだにカルト的人気を誇り、ファンサイトもある
万人受けする絵柄や話でもないから、10週打ち切りは妥当だと思う。
だけど、一方で一度読んだら忘れられないインパクトがあるのも事実なんだ。
ジャンプの打ち切り漫画の内容を覚えている人はそれほど多くないが、この漫画に関しては、嫌いな人でも「ああ、あの漫画」となぜか覚えている漫画なんだよ。
実際、鳥人間が学生時代に、ファンサイト・ガチョン先生ありがとう(外部リンク)を見つけた時の衝撃は今でも覚えているよ。
復刊のリクエストへのリンクは貼っておくよ。