梶原あやの異色作『殺し屋ジョージ』と現在
作者の梶原あやは、主に『ドラゴンクエスト4コマ漫画劇場』やエニックス系の雑誌『ガンガン』で連載していた。まあ、4コマも独特の毒が入ってたな。
当時の印象は、「独特の絵でブラックなネタを描く人」だったな。
『うめぼしの謎』を読むために『ギャグ王』を買ったら、『殺し屋ジョージ』が載ってて驚いた記憶がある。
その後も長らく、竹書房の「まんがくらぶオリジナル」で「もしもしぐま」という漫画を連載していたが、単行本化はされていない。
一応、今も「ニューあや家」というホームページがあるが、イラストなどは置いていないようだ。
動物好きの殺し屋「ジョージ」とジョージを狙う「忍者うさぎ」
腕は立つが、動物が大好き。殺し屋組織に属していて、動物人間の暗殺を依頼されると、泣いて嫌がる、という男なんだ。
アマゾンでサンプルが読めるから、まずは読んでみて。
アッ、暗殺に失敗したジョージが……
ボスに謝って、「お詫びに……頭を丸めた?」
「それがどうした」バンバン
……なんというか、かわいい絵柄でだまされてるけど、結構ブラックだケーンな
ジョージが暗殺に失敗するので、殺し屋組織から次々に刺客が送り込まれる。
その中に「忍者うさぎ」がいるんだが、こいつは毎回毎回自滅してしまう。
そうこうしているうちに、忍者うさぎも殺し屋組織に狙われるんだ。
そもそも、ジョージが組織からそれなりに危険視されているのが、恐ろしいんだケーン。
実は、この作品唯一の常識人はジョージなんだ。
ジョージの愛人の若い女がいるんだが、こいつが幽霊に取りつかれかけて、その幽霊を投げ飛ばしたり、埋蔵金のありかを聞くためにクマを痛めつけたり、とね、色々ぶっとんでいる。
感想を箇条書きにすると
・ラスボスこいつ?
・このあとこの人たちどうするの?
・一番強いのこいつじゃないか
といった感じだね。
こちらの4コマもほのぼのの皮を被ったブラックなネタが多い。
単行本は例によってエニックスと大都社かケーン?
単行本はエニックス、大都社、そして電子書籍
オリジナルはエニックス版で全2巻
大都社の復刊版は『梶原あや作品集上「殺し屋ジョージ」「けんけん猫間軒①」』
そして、ギャグ王作家にしては珍しく、電子書籍に対応している。